生涯学習愛媛 bS9(平成13年7月発行)
私の思うこと【講師紹介】

私の生涯学習

    愛媛県生涯学習推進講師
三木 忠
指導分野●郷土先哲の教え
住   所●土居町
現   職●土居町文化財保護委員
       三木農園の経営
       

 私は今年、高校の教職を定年退職して10年になる。退職したら念願のライフワークに打ち込もうと思っていたが、最初の2年間は新任教員の指導を命ぜられ、その後の4年間は専門学校の経営を仰せつかった。この間は何かと公務多忙で、念願の研究ができなかった。
 やっと4年前にお許しを得て自由の身となり、本格的に自分の「生涯学習」に取り込むことができ、今日に至っている。今日は、その私の生涯学習のあらましをご紹介します。
 私の研究は、在職中から少しずつ資料を収集していた郷土の先哲の教えの学習である。私は主に東予地区の高校に勤務したので、その対象は尾藤二洲、近藤篤山、遠藤石山、尾崎星山、広瀬宰平、鷲尾勘解治、近くは十河信二や白木豊先生などである。
 いずれも、書軸や書額、書簡や色紙など遺墨を写真やコピーに撮り、解読してその教えを学び、それに解説文を付けて冊子にまとめる作業である。
 これは、一歴史学徒として後世に史料を残し、また人としての在り方、行き方を学び、併せて郷土が生んだ先哲の遺徳を顕彰するものであります。
 ここ数年間これに打ち込み、ある程度の成果が上がり、近頃はあちこちの生涯学習でお話をさせて頂いている。
 また、昨年からは川之江ライオンズクラブ内の二洲研究会で人々と更に一歩進んだ二洲研究にのめり込んでいる。


 私の生涯学習は、この外にもう一つある。それは定年後に本格的に始めた農業である。戦後の農地改革で残された小作地を農家の人と折半するなどして返してもらい、今、約三ヘクタールの百姓になっている。試行錯誤したり、地元の人々から技術やノウハウを学習している。最近はもう一人前の腕前だと言われる。
 今は減反の時代なので、お米は作らず、各種の野菜と地域特産の里芋やイチジクの栽培に励んでいる。近頃、漸く「農は天地人の合力だ」ということが判った。農作物は市場に出してもあまり儲からないので、専ら「ボランティア農業」に徹している。


 地方の農村に住んでいる私としては、これが私の最も適してた「生涯学習」だと自戒している。また、この先哲の研究もボランティア農業も、定年は80歳だと決めて頑張っている。今や私の日々は「学ハ心ヲ養ヒ、耕ハ身ヲ養フ」の生活である。


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